人間がもし
「人に知られよう、名を挙げよう」
という欲を超えることができたら、
人間の生きることはとても楽になり、
その肩の荷はとても軽くなる。
心内に巣食う煩悩が何と言おうと、
有名にならなくてもいいのだ。
名高くならなくてもいいのだ。
ただ、真実なるものを求め、真実なるものに求められ、
真実を念じて一歩一歩、
精進してゆくことが許されてあるだけだ。
住岡夜晃著『
讃嘆の詩
(
樹心社
)』より