○ 本冊子は、中村正先生が、平成九年六月二十八・九の両日、京都市内の和敬精舎で催された真宗光明団大阪支部会座でお講義下さった、その折の録音を文字化したものである。
○ できるだけ先生のお声を忠実に文字化することに努めた。文末の訴えことば「ね」「よ」を初め、松山弁の言い回し、繰り返し表現、あるいは主述の整わない言いさし表現など、読者には煩わしく思われるかもしれないのを、あえてお許し願って忠実に文字化しようとした。明らかな言いよどみや、ところどころに出る「えー」「あのー」のような間合いことばを省略したほかは、ほとんど録音されているお声のままである。
○ 発音の不明確な部分、意味不明の部分は、無理に文脈から類推したりせずに、(一部聞き取れず)あるいは(一語聞き取れず)のように、そのつどことわってある。その「一部」というのは、長くても数語、大抵は二三語のことばである。
○ 引文は、テキスト島地大等編『聖典』からなされている。引文の箇所を示されるときは、通し番号ではなく、例えば、「一二の一一三」のように言われる。これは、『聖典』所載の十二番目の文献『教行信証』の一一三ページということである。
○ 章節分けとその名目は、編者が仮に設けたものである。また人名書名などの固有名詞の類、文字化の際の聞き誤りなど、間違い勘違いがもしあれば、あわせて各位のご批正をお願い申し上げる。